貧困賃金

貧困水準の賃金と労働者の搾取は、グローバルな衣料品産業に構造的に組み込まれている。

低賃金は労働者とその家族を貧困の連鎖に陥れてしまう。労働者は生活するのに十分な収入を得るために長時間労働を強いられ、危険な労働環境であっても仕事を拒否できず、病気になっても休むことができない。つまり、貧困賃金は労働者の人生から選択肢を奪う事になるのだ。多くの衣料品生産国の最低賃金は、企業を誘致するために貧困レベルに設定されている。

週に6日、あるいは7日働く衣料品労働者は、貯蓄に回すことはおろか、生活していくのに十分な収入も得られないことがほとんどである。そのため、家賃の支払いや医療費、教育費をまかなうためにローンに頼らざるを得ないこともある。貧困賃金はしばしば、劣悪な住宅環境、児童労働、栄養不良、女性に対する暴力などの問題にもつながる。